習得STEP
10、来客応対の基本
10,来客応対の基本
明るく礼儀正しく接する。明るく、笑顔で応対することが基本です。受付係などは来客にとって、訪問先で最初に接する相手であり、ここで悪い印象を与えてしまうと会社全体のイメージが悪くなります。来客はアポイントを取っている人、飛び込みのセールスマンまで様々です。リア客によって応対を変えるのではなく、どのような人に対しても親切で丁寧な応対を心がけましょう。
来客応対
◎来客応対の心得
公私を問わず、お客様をお迎えするときには、身だしなみを整え、応接室などの来客を迎える場所の環境を整備しておくことが大切です。
▶️応接室などを使用する場合はあらかじめ予約をしておき、受付係に来客があることを告げる。
▶️先客の茶器などは片づけてあるか。テーブル、応接セット、調度品は清掃され清潔で、配置も整えられているか。
▶️床、絨毯、壁はきれいか、ゴミは落ちていないか。
▶️照明の電球、蛍光灯は切れていないか、空調温度は適切に設定されているか。
▶️打ち合わせの資料は整っているか。お客様が持ち帰る封筒なども準備してあるか。
◎受付のマナー
▶️お客様に気づいたら、すぐに立ち上がって笑顔で挨拶する。
▶️お客様が会社名、名前、面会の有無を告げたら、「いつもお世話になっております」と挨拶し、面会の約束がある場合は「お待ちしておりました」と告げる。
▶️取り次ぎのために名刺を出されたら、胸の位置で預かり、名指し人に確認する旨をお客様に伝え、椅子があれば座ってお待ちいただく。
預かった名刺は名指し人に渡すか、確認後にお客様にお返しする。
▶️約束がある場合や、名指し人の了解が得られたら、面談の場所に誘導するか、口頭で案内する。
▶️約束がなく、取り次ぐべきかわからないときは、先方の名前、会社名と要件を確認し、名指し人の在不在はふせて、「(社内にいるかどうか)お調べ致します。
少々お待ちください。」と告げて、面会するかどうかを本人に確認してから取り次ぐ。
また、不在の場合は「あいにく○○は外出しております(所要で席を外しております)が、いかがいたしましょうか」と告げ、要件を伺い、伝言を確認する。
▶️一度に数名のお客様が来られたときは、先着順に対応し、顔見知りを優先したりしない。
▶️取り次いだ後も、お客様が長く待たされたままになっていないかどうか、常に気を配る。
また、名指し人が来る時間などを憶測で言うのは混乱のもとなので避ける。
◎ご案内
▶️来客の応対では、その場でやりとりして、名指し人を呼び出すのが普通ですが、来客を応接室などに案内することもあります。
そのときは、「○○へご案内します」と行き先を告げ、お客様の2-3歩先を歩いて部屋まで案内します。
無言で誘導するのは、気づまりになるので、天気の話をしたり、「あちらのエレベーターでございます」「右に曲がります」などと声をかけましょう、
ただし「これから商談ですか」など、余計な話をするのは厳禁です。
▶️廊下を誘導、案内する場合、来客には通路の真ん中を歩いていただくようにして、自分はお客様の斜め前を歩きます。
お客様の歩く速さに合わせるようにします。
曲がり角では立ち止まり、方向を指し示して「こちらでございます」と誘導します。
▶️エレベーターの乗降時、複数のお客様ヲ案内する場合は、「〇階でございます」と行き先を告げてから、
「お先に失礼いたします」と先に乗り、ドアボタンを押してお客様を招き入れ、降りるときはお客様を先にします。
お客様が一人の場合は、外側のボタンを押すか、扉を手で押さえて、お客様に先に乗り込んでもらってもかまいません。
操作パネルの前に人がいるときは、お客様を先に乗せ、自分は後に乗って行先を告げます。
降りるときもお客様が左記です。
▶️応接室についたら、「こちらでございます」と言い、必ずノックしてからドアを開けます。
ドアが外開きのときはドアを引いてお客様を先に案内し、内開きのときは先に入ってドアを押さえ「どうぞ」とお客様を招き入れます。
▶️応接に入ったら、「○○は間もなく参りますので、こちらに掛けてお待ちください」と言い、上席をすすめます。
コートや傘などの持ち物を預かり、「こちらにお預かりしておきます」と場所を知らせます。
応接室の表示を「使用中」にしておきます。
▶️茶菓は速やかにお出しします。あらかじめ来客がわかっているときは、事前に準備しておきます。
▶️お茶は、一人でも必ずお盆にのせて運びます。茶托が濡れないように、湯飲みと茶托は別々にお盆にのせて、布巾をそえます。
▶️ノックをし、「失礼します」と声をかけてからゆっくりドアを開けて室内に入ります。
▶️お茶は上席のお客様から順に出します。まずサイドテーブルかテーブルの端にお盆を置き、茶托に湯飲みをのせてから一人ずつ出します。
テーブルが狭く、お盆の置き場所がないような場合は左手にお盆を持ち、右手で出します。
お客様の下座の方向から出すのが基本ですが、面談の邪魔にならないように、出しやすい方からでかまいません。
湯飲みの柄がお客様の正面にくるように置きます。お客様の右側に置きますが、書類などが広がっているときは邪魔にならないところに置きます。
▶️菓子は原則として、お客様の左側、お茶は右手にだします。菓子が先でお茶が後です。
▶️お盆の表を外側にして左手で体の左側面につけて持ち、ドアの近くで立ち止まり、軽く一礼して、ドアを右手で開け退出します。
▶️お茶を下げるときはお客様から先に下げ、お盆を左手に持って右手で湯飲みをお盆にのせます。
▶️お出迎えは、時間より少し前に出迎えの場所で待機します。
事前に受付を済ませるようにし、お客様が到着したら、「お待ちしておりました」と笑顔で挨拶します。
▶️面会、面談が終わったら、応接室から出られたお客様をお見送りするのが礼儀です。
挨拶とともにお辞儀をしてしばらく後ろ姿を見送ります。応接室を片付けるときにお忘れ物がないかをチェックします。